軟調なビットコイン 10,000ドルの攻防を左右するポイントについて解説|仮想通貨市況(タキオン)
- 軟調なビットコイン 10000ドルの攻防を左右するポイントについて解説
- 軟調な動きを続けるビットコイン分析、イーサリアムやリップルのアルトコイン分析を交えて解説。ビットコインは軟調な中にも中長期的な現物の押し目買いが見受けられる。一方でアルトコインは低調ながらも大きなサポートに達しており、ここで反発するかが仮想通貨マーケット全体を大きく左右すると言える状況だ。
ビットコイン(BTC)市況
ビットコイン(BTC)は日足レベルで三角持ち合いチャートを作っており、このチャートが、国内外問わず大きく意識されている。
また100日移動平均線、9000ドル(約95万円)、10000ドル(約105.4万円)という節目も意識されている。直近は三角持ち合いのブレイク、中期的には7月17日につけた9080ドルの安値を守れるかも注目されるところだ。上値は11000ドル(約116万円)や12000ドル(約126.5万円)が意識され、日足一目雲、25日移動平均線が重しとなっている。
直近1週間ほどはボラティリティの低い状態が続いているが、足元では10000ドルを割ると現物の押し目買いが行われていると推定される。
BitMEXのXBTUSD(デリバティブ市場)からCoinbase(現物市場)の価格を引いた差額図を示してみると、直近矢印地点のように10000ドル割れで現物の押し目買いが行われていると見られ、現物価格が強気に推移する傾向がある。
上値は重いものの、下がったら押し目買いがコンスタントに行われており、上値も重く下値も硬い難しい状況と言える。短期的な投機筋の売りをこなしきれば、いずれ中長期的な現物を中心とした「押し目買い」が上回ることも視野に入れたい。
アルトコイン市況
イーサリアム(ETH)
イーサリアム(ETH)は160~180ドル付近大きなサポートを背中にしつつも190ドル地点で停滞してる。
1600~180ドルと幅はあるが、このサポートは大きく意識されるサポートでもあり、100日移動平均線、200日移動平均線の下に価格が停滞する状況を考えると、このサポートの崩壊は長期低迷の示唆するものとなってしまうであろう。当面は25日線の回復や200ドルの大台の回復が意識される。
リップル(XRP)
リップル(XRP)チャートは、0.25ドル付近(日本円約27~28円)が2018年から続くメジャーなサポートとなっており、これより下は2017年ごろの0.15ドル(日本円約18円)付近まで大きなサポートはない。
リップルにとってはまさに正念場である25日線に頭を押さえつける展開だが、大きなサポートを背中に買いも集まりやすい場所なので注目したい。
マーケットキャップ・ビットコインドミナンス
マーケットキャップ(時価総額)もビットコイン同様に三角持ち合いの様相であるが、ビットコインよりはやや弱気で100日移動平均線の下で停滞している。2400億ドル(約25兆円)が大きなサポートラインと意識される。ただし25日移動平均線と100日移動平均線が横方向で接触しているように、方向感のなさはマーケットキャップにも現れている。
ビットコインドミナンスは、2017年12月の直近では最もビットコインのシェアが大きかった地点とほぼ並んでいる。イーサリアム、リップルのテクニカル分析、ビットコインドミナンスのテクニカル分析を考慮すると、アルトコインへの揺り戻しがあっても良い地点とも言える。
また、ビットコインドミナンスがこれ以上上がりつつ、ビットコインの価格上昇は上がり目が少なくなっていることから、マーケットキャップの拡大にはアルトコインの反発が必要と言えそうだ。